■「わたしのおうち、今いくら?」
誰も使われることもなく、住む人もいない家、いわゆる「空き家」。
この家を相続した所有者本人の住まいは別のところにあることが多く、遠方にあればあるほど、その処遇に困ります。
●誰かに貸す? ➡水回りのリフォーム工事が必要です
●使う? ➡わざわざ遠方まで出かけて使うことはありません
●そのまま朽ちるまで放置する? ➡ご近所迷惑です
●処分する? ➡売れるかどうかわかりません
どうすればいいのでしょうか?
資産価値が下がらない上位15%・ジリ貧70%・価値ダダ減り15%。基本的は上位15%の東京都内、駅チカ7分、災害ハザードが少ないところ以外なら処分しましょう、ということなんです。
実家を買っていただける人に売りたいと思ったときに一般的には不動産業者に相談する人が多いと思います。不動産業者さんが査定した金額が「高いのか?安いのか?相場なのか?」。はじめてのことですから自分たちには判断がつきません。
●「高すぎて売れないためにムダな時間を使いたくない」
●「安すぎて得られたはずの利益を損したくない」
●「不動産会社に騙されていないか?」
高すぎても安すぎても、こんな不安な気持ちになります。
不動産の売れる相場を自分で事前に把握し、安心して売却できる方法がないのでしょうか?
■固定資産税評価額を知る
大丈夫です、事前に把握しておくことができる方法があります。
それは、土地の「固定資産税評価額」を知ることです。これがわかれば、ご自分でざっくりでも計算できます。
◆固定資産税➡固定資産税評価額×1.4%(毎年かかる)
◆都市計画税➡固定資産税評価額×0.3%(市街化区域の場合)
◆登録免許税➡固定資産税評価額×2.0%(所有権移転登記に使う)
◆不動産取得税➡固定資産税評価額×4%(不動産を買うと県から納付通知がくる)
不動産の売却を検討中の人で所有する不動産の相場価格がわからない人は「固定資産税評価額」を確認しましょう。
■売却相場を求める方法
土地の固定資産税評価額は、「公示価格」のおよそ7割を目安として定められています。
公示価格は実勢価格の代用とされることも多いため、公示価格から売却相場の目安をつけることができます。
※公示価格(地価公示)とは国が定める毎年1月1日時点の地価の評価額のこと
固定資産税評価額が公示価格の7割程度なら、◆公示価格=固定資産税評価額÷0.7で割り戻すと
宅地の固定資産税評価額が1,000万円の場合、「1,000万円÷0.7=1,430万円」となります。
この数字が売却相場の目安になります。ただし、この計算式で求めた実勢価格目安は、あくまで参考価格でしかありません。
実際には、土地の現況や不動産市場の情勢、売主と買主の状況によって価格はかなり上下します。あくまで参考値としてください。
■固定資産税評価額の調べ方
固定資産税を調べる方法は3つあります、どれもとても簡単です。
◆実家や自宅に郵送される納税通知書の課税明細書で確認する方法
不動産を所有している人には、いやがおうでも毎年税金を納めるための納税通知書が自宅に送られてきます。所有者名・所在地・地積・地目、課税額が記載されています。
◆市町村で「公課証明書」を取得する方法
納税通知書や課税明細書が手元にない場合は、不動産の所在地である市町村で「固定資産評価証明書」で確認が可能です。(※所有者ないし所有者以外なら委任状が必要)
◆固定資産課税台帳の閲覧で確認する方法
ということで、一般的には「公課証明」を取得するのが確実ですね。
不動産会社も実務では、所有者に委任状を所有者(納税義務者)からもらって公課証明書を取得しています。
■まとめ
土地の売却相場は、「固定資産税評価額÷0.7」で算出することができます。自宅や実家に届いている市町村からの「課税明細書」で計算してみてください。
ただし
この価格は売却相場の参考値ですので、より具体的に把握したい人は不動産会社にご相談して総合的に判断していきましょう。