いちいち不動産業者に査定を依頼するのは手間がかかります。その点、不動産の一括査定サイトは便利です。
一括査定を利用すると、あなたが入力した情報は6社(最大9社)の不動産業者にいっせいにドーンと送信されます。
不動産業者は、その情報におおよそ15,000円の料金を支払います。
当然ですが、不動産業者間ですさまじい競争が起きます。情報を送信して数分後に、不動産業者からひっきりなしに電話がかかってきます。1/6(9)の狭き門をくぐり抜けて他社との競争に勝たないと、投資した15,000円/件がムダになるからです。
ということで
一括査定を利用する不動産業者は、消費者から契約をいただくために
「相場より高い値段を書いたウソ査定書」
を書き上げます。相場より高い「ウソ査定書」は簡単に作れます。
■ウソ査定書のつくり方
不動産業者は査定価格を算出するためにPCの査定ソフトを使います。PCだから完ぺきではなくて、それを操作するにはヒトです。ヒトの数だけ査定書が出来上がります。
不動産業者が使う価格査定ソフトは「取引事例比較法」といって、過去の取引データと今回の査定物件を比較して「査定額」を出します。
- 過去の取引データ……事例として入力
- 査定したい物件……同じくデータ入力
- ソフトが指数化して比較……価格査定が出る
上のような仕組みなので、どの過去データを選択するかによって査定金額は高くも安くも簡単に操作できてしまいます。こうして「ウソ査定書」はつくられます。
ということで、高い査定書を出すと喜んで仲介契約(媒介契約)してくれるお客さんが多いため、多くの不動産業者が高い「ウソ査定書」を出すようになってきました。
ちょっとまってください!
本来、査定書は「いくらで売れるか?」という推定値を出すものです。高い査定書がいい査定書ではありません。より「正確な査定書」がいい査定書です。
高い「ウソ査定書」に喜んでいる場合ではありません。
■ウソ査定書にダマされない方法
「ウソ査定書」にだまされないために、自分自身で不動産の価格をざっっくり把握しておく必要があります。
以下のサイトで調べておくことができます。
●土地総合情報システム(国土交通省)
●路線価図・評価倍率表(国税庁)
●全国地価マップ(一般財団法人資産評価システム研究センター)
少し敷居が高いと思ったら、消費者向けの不動産ポータルサイトで査定物件に近いところに売り出し価格を調べることが出来ます。
●アットホーム
●SUUMO
不動産一括査定サイトを利用するときは、事前に物件価格を自己査定しておくことをおすすめします。